【グローバルアイ】中国の「正義」に韓国はない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.10.30 10:23
中国映画『金剛川』を公開初日に見た。「抗米援朝70周年記念大作」という大々的な広告が色あせるほど映画館はひっそりしていた。観客席には私と一緒に行った中国人の2人だけだった。70年前の韓国戦争(朝鮮戦争)を今日の中国はどう描いたのだろうか。実際、答えは決まっている。
映画は休戦を2週後に控えた1953年7月13日に起きた状況を扱っている。背景は江原道(カンウォンド)北側の金剛山(クムガンサン)の支流、金剛川。停戦協定を控えて退路を確保するため、中国軍が米軍爆撃機に対抗して橋を守るという内容だ。韓国戦争の映画だが、韓国軍は一度も登場しない。映画は一つの事件を3つの視点で見せている。
最初は後退する中国陸軍の視点。最後に撤収しろという命令を受けた部隊が別の部隊の退却を助け、米軍戦闘機の爆撃を受けてほとんど戦死する。指揮官が息を引き取りながら他の兵士の安全を心配する場面がクローズアップされる。