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公務員が銃殺後に焼かれたが…「死亡事件」に言葉を変えた韓国政府

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版 2020.10.13 09:23 Googleで中央日報を読み逃さない
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銃で撃たれて殺された。遺体は燃やされた。ところが「殺害事件」でなく「死亡事件」という。韓国海洋水産部の公務員イさん(47)が北朝鮮軍に命を奪われたのを韓国政府はこのように呼んだ。

青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)、統一部、国防部は11日、北朝鮮の労働党創建75周年の軍事パレードについて公式立場を表明し、イさんの事件に関連して北朝鮮が共同調査の提案に応じることを望むと明らかにした。そしてコピーをしてくっ付けたかのように助詞1つ変わらない同じ表現を使った。「西海(ソヘ、黄海)上のわが国民の死亡事件」という言葉だ。「北の軍によって」という加害の主体も、「銃撃を加えて射殺」というイ氏を死亡させた方法も、政府の立場にはなかった。

 
最初からそうだったわけではない。事件発生直後の9月24日まで、青瓦台の徐柱錫(ソ・ジュソク)国家安保室第1次長は「北の軍がわが国民を銃撃で殺害した」と話していた。同じ日、統一部と国防部も「北がわが国民に銃撃を加えて遺体を燃やした」とし、それぞれ「反倫理的行為」「蛮行」と規定して糾弾した。

しかし9月27日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領が開いた緊急安保関係長官会議の結果を発表し、徐柱錫次長は事件の具体的な内容には言及せずに「南北がそれぞれ把握した『事件』の経緯」と話した。その後、2回開かれた国家安保会議(NSC)常任委員会会議(9月29日、10月8日)の結果、報道資料にはすべて「西海上で死亡したわが国民」と書き始めた。そして11日、青瓦台、統一部、国防部が一斉に「「西海上のわが国民の死亡事件」に名称を統一したのだ。

しかしその間、北朝鮮軍がイさんを銃で撃って死亡させたという国防部の立場は一貫して維持された。北朝鮮による殺害という本質に変わりはないということだ。

変わったのは9月25日に北朝鮮統一戦線部が「金正恩同志の申し訳ない思い」を込めた通知文を青瓦台に送ったという事実だけだ。さらに通知文で北朝鮮さえもイさんに銃を撃った事実を認めたが、ちょうどその後の政府の立場表明から「銃撃」「殺害」などの言葉が見えなくなった。

このため、政府が自国国民が犠牲になった事案さえも南北関係改善を中心に置いて接近するのではという指摘が出ている。金ホン均(キム・ホンギュン)元外交部韓半島平和交渉本部長は「『死亡事件』という名称自体が北の加害事実を縮小しようとするものとして映りかねない」とし「南北関係も重要だが、今回の事件はすでに国連が目を向ける国際的人権問題になっている。韓国政府が自国民が犠牲になったにもかかわらずこのような態度を見せるのは望ましくない」と指摘した。

「死亡事件という言葉自体は間違っていない」という反論もあるかもしれない。しかし名称は事案を眺める視点を表す。名称が本質まで規定することがあるという事実は、故朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長をセクハラ容疑で告訴したAさんを「被害者」と呼ぶのか「被害を訴えた人」と呼ぶのかをめぐる論争で知っているはずだ。

北朝鮮人権問題に詳しい法曹関係者は「まだ経緯が明明白白になっていないが、自国民保護の責任がある国が先にこれを『死亡事件』と呼ぶのは過度に北に有利な解釈をするものとみられる。自然死も交通事故も死亡事件と呼ぶ」と指摘した。また「北が共同調査に応じない可能性が高いだけに、韓国政府の資料だけでも独自の調査をし、国民に事件の経緯を知らせるべきだ」と強調した。

ユ・ジヘ/国際外交安保エディター

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