「四面楚歌」の中国外交…「習近平訪問」カードで韓国が突破口になるか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.29 14:24
◆中国の「消防外交」
中国外交はなぜ四面楚歌に陥ったのか。中国の周囲至るところに「火事」が起こったためだ。火は誰がつけているのか。米国であり、その行動隊長はポンペオ長官だ。ポンペオ長官が世界各地を訪ねて「中国共産党」反対の「火」をつけている。ポンペオ長官はEUと協力して中国を包囲する「汎大西洋連盟」を試みている。7~8月にはオーストリアとポーランド、チェコ、スロベニア、英国、デンマークなど6カ国を回って中国共産党反対主張を露骨に繰り広げた。ファーウェイ(華為)など中国5G企業の批判も忘れなかった。これは効果を挙げ、チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長が8月末に代表団を率いて台湾を訪問して中国を激怒させた。中国は王国務委員と楊潔チ外交担当政治局委員を相次いで欧州に派遣して火消しに出たがうまくいっていない。
ポンペオ長官は10月初めには韓国と日本を相次いで訪問する。今回の歴訪で米国が日本とオーストラリア、インドなどと共にする4カ国安保協議体「クアッド」について話し合うと発表した。米国は反中国経済同盟である経済繁栄ネットワーク(EPN)も推進中だ。すると中国も10月中に王国務委員を韓国と日本に派遣すると発表した。米国の封鎖に立ち向かう対抗外交を行おうというものだ。このような中国の消防外交の背景には、第三国の歩みが米中対決において非常に重要だとみる中国が認識が根底に流れている。中国の高位級外交官出身で清華大学戦略安保研究センターの傅瑩主任は「中米対決でどちらが欧州やロシア、日本、ASEANなど第三国の支持を得るかが重要だ」と話した。これらの支持の有無が米中の次の行動に影響を及ぼすという理由からだ。最近の様相は、米国が先に世界各国に「米国側に立って中国を反対せよ」と唱えて攻勢的な外交を繰り広げているとすると、中国は「中国を支持はしなくても、少なくとも米国側には立つな」という守勢的な外交に汲々としている。