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【社説】安倍首相の辞任、韓日関係改善の変曲点にすべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.08.31 08:38
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安倍晋三首相が28日、持病を理由に辞任の意向を表明した。これを受け2012年12月から8年近く日本を率いてきた歴代最長寿首相記録を立てた「安倍時代」が幕を下ろすことになった。安倍首相は「アベノミクス」など積極的な景気浮揚策で日本人の支持を受けながら長期執権に成功したが、外交的には保守強硬一辺倒路線で周辺国との衝突を自ら招いたという指摘を受けている。特に韓国との関係では、日本の植民地支配を正当化し、A級戦犯が合祀された靖国神社を参拝したほか、韓国大法院(最高裁)の日帝徴用賠償判決を「国際法違反」と猛攻し、貿易報復のような極端措置を取るなど露骨な「韓国たたき外交」をはばからなかった。

韓国政府は日本右翼の嫌韓感情に便乗した安倍首相の外交を強く批判し、その一方で高まった国民の反日感情を煽りながら国内政治に利用する姿を見せた。安倍首相の右翼路線と文在寅(ムン・ジェイン)大統領の民族主義が正面衝突し、両国関係は1965年の国交正常化以降の最悪レベルに転落した。韓日間で苦労して締結された軍事情報包括保護協定(GSOMIA)がいつ破棄されるか分からない危機を迎え、韓日米軍事協力に穴が開いた中、4日からは日本企業の資産現金化も可能になり、両国間の最大争点の徴用をめぐり破局が演出される懸念も強まった。

 
それだけに安倍首相の退陣は両国関係を復元する変曲点にしなければいけない。しかし誰が新首相になろうと、徴用など核心の懸案に対しては安倍首相と異なる立場をとるのは難しいというのが、専門家らの一致した見方だ。日本では「韓国大法院の徴用判決は65年の韓日国交正常化で決着がついた植民支配賠償合意を一方的に覆したナンセンス」という認識が与野党を問わず定着しているからだ。したがって韓国政府としては徴用をはじめとする過去の問題は時間を置いて交渉で解決していく一方、経済・安保懸案は早期に協力を復元するツートラック戦略を推進する必要がある。

韓日は北東アジアで2つだけの民主主義国家であり、米国との同盟国だ。安全保障と経済で共存・共栄していくしかない関係だ。特に米中の対立が激化し、域内の緊張を緩和するための韓国・日本の協力の必要性はさらに高まっている。政府は安倍首相の退任をきっかけに韓日米の連携から復元し、両国間の懸案を前向きに解決していくことに力を注がなければいけない。文大統領が8・15光復節(解放記念日)演説で「いつでも日本政府と対座する準備ができている」と述べたのに続き、青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)が安倍首相の辞意表明後に新しい首相と協力する意向を明らかにしたのは、こうした点で前向きにで評価できる。日本政府にも、徴用や慰安婦など過去の問題に対する誠意ある反省なしに根本的な関係改善は不可能だという認識の転換が求められる。

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