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食糧不安な習近平主席、突然に「残飯残さないよう法律制定」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.08.13 12:02
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習近平中国国家主席が最近「民は食をもって天となす」(以食為天)として生きる中国人に向かって残飯を残すなという異例の指示を出して話題だ。習主席はこれを法律で制定し順守するようにとまで話した。

新華社など中国メディアが11日に伝えたところによると、習主席は「食べ物の浪費現象は見るだけでも身震いし心が痛むほど。器に盛られた食べ物とコメ1粒ごとに農夫の苦労がにじんでいるのがわからないのか」と叱責した。

 
習近平主席は「わが国の糧食生産は毎年豊作となってはいるとはいえ、食糧安全に対する危機意識を持たなければならない。今年は世界が新型コロナウイルス流行の影響を深刻に受けているだけに、もっと警戒心を持たなければならない」と話した。

習主席はまた、「法制化と監督強化を通じて食べ物の浪費行為を厳格に制止せよ」と注文し、「社会的に浪費は恥ずかしいことで、節約は誇らしいという雰囲気が形成されるよう教育を強化しなければならない」と強調した。

食卓は豊かでなければならないという観念を持つ中国人だがいったいどれほど食べ物の浪費が激しければこうした注文が出てくるだろうか。中華圏インターネットメディアの「多維」によると、2018年のある調査で中国人の食べ物の浪費は食事1回当たり1人当たり93グラムに達している。食事ごとの浪費率は11.7%に達するという。

香港紙のサウスチャイナ・モーニング・ポストは12日、中国科学院と世界自然保護基金(WWF)の2018年調査で中国の年間食糧浪費が1800万トンと推定されたと伝えた。この分量は5000万人が1年間食べられる量という。

中国はこの5年間の穀物生産が年間6億5000万トン以上を記録し安定傾向を見せている。1982年に3億5500万トンだったが昨年は6億6400万トンに増えた。

それでも食糧自給率は80%前後で20%ほどを外国から輸入している。中国税関統計によると今年上半期も海外から食糧を輸入するのに1542億2000万元(約2兆3713億円)を使った。前年同期より18.1ポイント増えたという。

中国は世界最大の食糧輸入国だ。香港紙の「明報」は12日、中国問題専門家の胡星斗氏の話として、習主席が残飯禁止まで指示することになったのは今年中国が確実に食糧安全問題に直面していることを示すものだと報道した。

年初から起きた新型コロナ流行に、6月から続いている洪水、イナゴ被害、ここに米国との対立など複雑で多様な危機にぶつかり、下半期の食糧安全が不確実性に直面したということだ。

多維は国際農業発展基金などの報告を見ると今年世界は新型コロナの影響で飢餓人口が1億3000万人の増加し、全体的には6億9000万人が飢餓で苦しむことになるだろうと伝えた。25カ国が深刻な飢餓の脅威にさらされることになるという。

現在トランプ大統領の米国と事実上戦争に近い対立を経ている習主席は「手の中に糧食があれば気持ちが休まる」として7月末に中国の穀倉地帯である吉林省を視察している。米国との長期的な戦いに対処し食糧安全から指揮したのだ。

この中で中国の伝統的な「大吃大喝」(たくさん食べてたくさん飲む)文化により派生する慢性的な食べ物の浪費現象を打破すべきと考えるようになったとみられる。

習主席の指示が出されると、すぐに新型コロナ発生地の湖北省武漢の飲食業界は武漢のすべての飲食店に対し「N-1モデル」を提示した。Nは「お客の数」を示すもので、10人のお客が来たら「10-1」、すなわち9種類以上の料理は注文するなということだ。

また、少ない数のお客に対しては料理の量を半分に減らしたり、残った食べ物は持ち帰るようする方法で残飯が出ないようにする方針だ。胡星斗氏は中国が食糧自給率を90~95%まで引き上げようと努力するとみられると話した。

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