村上春樹氏の警告「コロナ危機、朝鮮人虐殺のように動く可能性がある」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.07.13 07:14
作家の村上春樹氏(71)が、関東大地震後に起こった朝鮮人虐殺事件を取り上げて排他主義に対する懸念を表わした。
村上氏は12日、毎日新聞とのインタビューで「こういう一種の危機的状況にある場合には、例えば関東大震災の時の朝鮮人虐殺のように、人々が変な方向に動いていく可能性がある」とし「そういうのを落ち着かせていくというのはメディアの責任だと僕は思う」と語った。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)が世界に広がりながら、危機感が高まっている中で自国中心主義が強くなったことについて「危機的状況」と診断したのだ。
1923年9月1日にマグニチュード7.9の地震が関東地方を襲った後、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」「朝鮮人が放火して回り、暴動を起こそうとしている」「朝鮮人の背後に社会主義者がいる」などのデマが広がり大量虐殺が起きた。当時、日本人の自警団や警察、軍人が在日朝鮮人と社会主義者を組織的に殺害しながら犠牲者だけで少なくとも数千人にのぼることが分かった。日本政府とメディアが先に立って扇動してほう助したという主張もあったが、きちんとした真相究明は行われなかった。