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韓経:LG化学・パナソニック・CATL…火花散らす「バッテリー三国志」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.06.19 09:24
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「物量戦と速度戦を同時にしている。どちらか一つでも遅れを取ればおしまいだ」。

今年に入って世界電気自動車バッテリー市場で初めて1位になったLG化学の関係者は、日々激化する市場の状況をこのように説明した。「第2の半導体」と呼ばれる電気自動車バッテリー市場をつかむためにグローバル企業は技術の確保と投資競争を同時に進めている。

 
バッテリー戦争は「より遠く、より長く、より安定」した製品を先に開発し、量産に成功して市場に供給する「時間との戦い」だ。最近はバッテリーメーカーの競争にテスラやBMWなど自動車メーカーまでが「参戦」を宣言し、競争が激しくなっている。

◆世界バッテリー市場は韓日中三国志

電気自動車バッテリーを量産できる国は世界で韓国、日本、中国の3カ国しかない。市場調査会社SNEリサーチが集計した今年1-4月の世界電気自動車バッテリー市場シェアを見ると、1位から10位までがすべて3カ国の企業だ。LG化学は今年に入って初めてパナソニックを抜いてトップに立った。中国のCATLとBYDが3、4位で、サムスンSDIが5位だ。

これら企業は技術開発に毎年兆ウォン単位の費用を投じている。LG化学の昨年の研究開発(R&D)投資費用は1兆1300億ウォン(約1000億円)で、研究関連人員は5700人にのぼる。LG化学の関係者は「R&D費用の35%、人員の40%ほどが電気自動車バッテリーと関連している」とし「今年はこれよりも予算と人員が増えるだろう」と話した。

パナソニックの昨年のR&D費用は44億3000万ドル(約5兆3100億ウォン)で、うち20%ほどがバッテリー関連研究という。後発のCATLも中国政府の支援を背に過去5年間で80億元(約1兆3660億ウォン)をバッテリー技術開発に投入した。業界関係者は「中国の政府と企業はほぼ一体であり、最も手強い相手」と語った。サムスンSDIも昨年の売上高の7%を超える7124億ウォンをバッテリー研究に投入した。

バッテリーメーカーは施設投資にはさらに多くの資金を注いでいる。市場を掌握するためには技術開発に劣らず供給能力の確保が必須という判断から物量戦を繰り広げている。LG化学は2018年から今年まで工場設立に8兆8000億ウォンを投じた。SKイノベーションも電気自動車バッテリー事業を本格的に始めた後、7兆ウォンを工場設立に投資した。CATLは生産能力拡充のために今年22億ドルを投資することにした。

◆自動車メーカーも「参戦」

予想以上に電気自動車時代が早く到来すると予想され、自動車企業もバッテリー戦争に参入している。米国のテスラが代表的な例だ。パナソニックにバッテリーを依存するテスラは昨年、バッテリー会社マクスウェルを2億3500万ドルで買収した。最近はCATLと共同で100万マイル(約160万キロ)距離寿命のバッテリーを搭載した車を開発したと発表した。BMWやトヨタも独自のバッテリー技術を開発している。

市場の主導権を守ろうとバッテリー企業も総力戦を見せている。これら企業が目標にしているのは「速く、長く、爆発しないバッテリー」だ。通常、バッテリー名の後ろに「811」などの数字がつくが、これはバッテリー核心原料のニッケル(8)、コバルト(1)、マンガン(1)などの比率を表す。ニッケルの含有量を高めればバッテリーのエネルギー密度が高まって力が強まり、寿命が長い。ただ、ニッケルの比率が高いほど熱が多く出るため安全性が低下する。

バッテリー企業は安全にニッケル比率を高める研究に投資している。LG化学、サムスンSDI、SKイノベーションなど韓国企業はニッケル比率が90%近いバッテリーを目標に開発中だ。業界関係者は「韓国と日本の技術レベルは同等で、中国企業は2-4年遅れている状況」と説明した。テスラもコバルトの比率を0まで減らし、ニッケルの比率を高めるバッテリーの開発に入った。

バッテリー会社の最終的な目標は「全固体電池」だ。バッテリーの陽極と陰極の間の電解質を液体から固体に変えたバッテリーで、爆発の危険が消え、バッテリーのサイズも縮小できるため「ゲームチェンジャー」と呼ばれる。サムスン総合技術院が最近公開した全固体電池技術は一度の充電で800キロ走行し、1000回以上も再充電できる。日本の富士経済グループは世界全固体電池市場が2035年には2兆7877億円に成長すると予想している。

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