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【コラム】コロナ時代のプライバシー=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.05.14 15:33
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梨泰院(イテウォン)のキング・クラブの入り口に貼られた集合禁止命令書は、表現は穏やかだが内容は威圧的だ。「命令を履行していない営業主と利用者に対して感染者確認時に治療費・防疫費などを請求することになり、関連規定に基づいて告発されることをお知らせします」。キング・クラブのすぐ横の坂道を20メートルほど登るとクラブ・クイーンがある。クイーンも営業停止の命令を受けた。近くのクラブ・カフェのほとんどが集合禁止命令または自発的な休業だ。

10日午後に訪れたソウル梨泰院ウ祀壇路(ウサダンノ)のキング・クラブ一帯の通りはそのように焦土化していた。30年前の軍服務時代、米軍の同僚と一緒に梨泰院を訪れた記憶が思い浮かぶ。キング・クラブがあるその坂道だったか、隣の路地だったかはっきりしないが、ハミルトン・ホテルが30年前のその時のように近くにあるのを見れば、近所なのは明らかだ。一度くらい行ってみないとと思って梨泰院の路地のバーを巡った。そんな梨泰院が今、韓国社会で最も注目される場所になった。

 
梨泰院クラブが発端となった新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)感染拡大は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が就任3周年を迎え、世界に誇っていたK-防疫の成果を一瞬で揺るがした。感染拡大はよどみない。最初の感染者が確認されてから1週間も経たずに100人を超えた。大邱(テグ)の新天地悪夢の再来だ。苦労して作った塔が崩れるという溜息が出る。ソウルだけでなく、北は京畿(キョンギ)から楊平(ヤンピョン)、南は済州(チェジュ)まで全国各地で確認される感染者を見れば、苦労して作った塔はすでに崩れているのかもしれない。

クラブ発の新型コロナ感染拡大の主力は20~30代だ。エネルギーが溢れているだけに感染力も強い。彼らは「いくら気をつけても感染自体を防ぐことはできない」という運命論的性向が強い。健康だという考えがはっきりしていて、自分の感染がもたらす被害の深刻さを低く見ている。その一方で、感染の事実に伴う非難を他の世代よりも恐れている(ソウル大保健大学院・ソウル研究院、新型コロナに関する国民意識調査)。

梨泰院のクラブが発端となった新型コロナ感染拡大は20~30代のこのような特性に1つ追加される。雲隠れだ。性的少数者が訪れる場所と広まったことから訪問自体を隠し、自分自身を露呈させない。実際、その通りを訪れた人の多くは性的少数者ではなく、好奇心から興味本位で行った人だっただろうが、彼らも露呈することを敬遠するのは同じ。連休期間、その場所を訪れた5500人余りのうち、2000人余りが未だ連絡が取れない。新天地のときは信徒の名簿を入手して接触者の把握に取り組んだが、今回はそのように探すこともできない。防疫当局は非常事態だ。

携帯電話とクレジットカードが彼らを見つける道具になった。政府とソウル市は通信会社を介して特定期間の梨泰院周辺の基地局に接続した携帯電話の通信記録を確保した。電話番号だけでなく自宅の住所、名前も出てくる。問題のクラブに行かなかった人ももちろん含まれている。基地局による位置把握は過去にも度々あったが、人数が比べものにならない。今回は1万905人に及ぶ。感染症との戦いはスピードが物を言い、感染拡大を防ぐためには仕方なかったのだろう。

街のあちこちの監視カメラ(CCTV)だけでなく、携帯電話やクレジットカードは今や監視用望遠鏡になった。その監視網を抜け出すことは難しい。一挙手一投足を全方位から探る円形監獄のパノプティコンが思い出される。人権侵害論争が起こらないはずがない。自分の情報が容易に把握され、何をしているのか他人にすぐに知られるかもしれないというのは不気味なことだ。政府は人権保護により力を注ぐと言う。個人情報が防疫のためだけに使用されるように徹底的に措置するから信じてくれと言う。個人情報保護法(58条3項)も公共の安寧のために緊急に必要な場合、このような形の情報確保を許容している。

新型コロナ感染拡大を防ぐために個人の犠牲と情報公開はある程度必要だという認識が支配的だ。しかし、現在のような状態が長く続くのは容易ではないだろう。韓国社会の監視性、プライバシー尊重の不在を指摘する外信の報道も出ている。韓国の防疫成果の評価を下げようとする報道とばかり見るべきではない。これまで個人情報の漏洩事故も相当あった。人権侵害の可能性もある。最近、政府がコロナ完治者の動線を削除することにしたのは、このような認識によるものだ。

個人情報保護は政府の責務だ。だから次官級が首長の個人情報保護委員会もある。今回のように広範囲な個人を対象に政府が情報公開を要求したとき、通信会社・カード会社はどの水準まで応じなければならないのか。その前に、政府の個人情報要求の基準は何か。プライバシーの尊重はコロナ時代にも例外ではない。個人情報保護委員会は「安全な個人情報、安心する国民」を語る。素晴らしい基準だ。これをどうやって具体化するのか。コロナ時代に私たちの前に置かれた課題だ。

ヨム・テジョン/政策部ディレクター

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