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<危機の韓日関係、連続診断16>「共通の敵」に直面した韓日、争いやめて防疫協力を(1)=韓日ビジョンフォーラム

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.04.22 10:21
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◆チョ・ソンイル教授の主題発表の要約

--韓日両国は新型コロナウイルス感染症への初期対応戦略が異なった。MERS(中東呼吸器症候群)を経験した韓国は当時の経験に基づいて新型コロナを追跡(trace)・検査(test)・治療(treat)という、いわゆる「3T戦略」で接近した。

 
一方、日本は2009年の新型インフルエンザで成功した経験に基づき、集団感染を発生させる密閉(closed spaces)・密集(crowded places)・密接(close-contact settings)環境を強調した「3C戦略」で対応した。日本が初期に検査数を増やさなかったのもこうした拡大抑止概念に基づくものだった。

こうした戦略的な差で韓国は地域社会での集団感染発生に対する準備が相対的に不足し、日本はある瞬間から感染者数が急増して統制に失敗した。

韓日両国の最大の課題は2次流行を防ぐことだ。過去に戻れば再流行を防ぐことはできない。「ニューノーマル(New Normal)」という言葉のように持続可能な社会的距離を実践しながら、社会経済を回復させる方法を模索する必要がある。韓日はそれぞれ異なる位置から出発したが、同じ道を進まなければいけない状況だ--。

新型コロナウイルス事態が長期化し、韓日間の葛藤がさらに深まった。両国がお互い門戸を閉めて移動を防ぐという初めての事態が続いている。4・15総選挙での与党の圧勝が両国関係の新たな変数に浮上する中、20日に16回目となる「韓日ビジョンフォーラム」が開かれた。この日、出席者は「両国はパンデミック(世界的大流行)克服のために争いをやめて協力しなければいけない」と口をそろえた。疫学専門家のチョ・ソンイル・ソウル大保健大学院教授は両国の新型コロナ対応状況を説明しながら「韓国・日本ともに一度の危機の後、長期戦という共通の課題に直面している」と指摘した。

申ガク秀(シン・ガクス)元駐日大使=新型コロナに関しては多くの選択の問題がかかっている。防疫か経済か、防疫かプライバシーか、重症患者か国民全体か、不確実性の中で選択しなければならない。その中で最も大きな問題が防疫と経済の間の選択だ。国際通貨基金(IMF)は全世界が大恐慌以来の最大のマイナス成長(-3%)をすると予想した。韓日両国の経済に及ぼす影響もそれだけ大きくなっている。

徐錫崇(ソ・ソクスン)韓日経済協会副会長=韓日がお互い入出国制限措置を取り、両国の地域間・中央間の会議が全面中断し、人的交流チャンネルが途絶えた状態だ。テレビ会議に依存しているが、明らかに限界がある。たとえば日本の退職技術者招請研修、韓国企業関係者の訪日研修は対面接触が必須だ。打撃が大きくなるが、両国が今後どのようにするのか疑問だ。

キム・ユン韓日経済協会会長=新型コロナ事態で韓日ともに長期にわたり内需・輸出・雇用などに深刻な影響があるだろう。強制徴用裁判に関連し、韓国の裁判所が年内に日本企業の差し押さえ資産の現金化を執行する可能性が高まっている。これに伴う日本側の対応措置が懸念される。韓日経済界は両国政府が事態の悪化を防ぐ妥協点を見いだすことを望む。

朴チョル熙(パク・チョルヒ)ソウル大教授=新型コロナの拡大は安倍政権にとって短期的には不利だが、長期的には有利な局面に入ると考える。韓国のように事態が長期化する中で対策を立てて、むしろ危機の対応が良かったという方向に転換するだろう。我々は安倍政権がいつ終わるのかという点ばかり眺めてきた。今後は安倍首相の長期政権が続くという前提で対日政策を進めなければいけない。韓日の管理しだいで協力の余地がさらに広がることもある。4・15総選挙で与党が圧勝したため、あえて反日フレームで野党を追い込む必要はない状況だ。両国ともに経済危機だ。お互い言い争っても経済が悪化するだけだ。

梁起豪(ヤン・ギホ)聖公会大教授=今回の総選挙の結果で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の国政掌握力が非常に高まった。韓日関係は日本側からみて難しいのではないだろうか。3月初めの入国禁止状況を見ても、青瓦台(チョンワデ、大統領府)と首相官邸の間の不信感は深刻だった。姜昌一(カン・チャンイル)議員や文喜相(ムン・ヒサン)議長など対日外交に相当な影響力を持つ人が出馬せず、韓日議員連盟が今までのような役割を果たせるかも懐疑的だ。現金化措置に関連して遅くとも年内に地裁が売却命令を出す可能性がある。日本は直ちに反応するだろう。韓日関係が国会で放置された状態で、青瓦台と外交部が従来の立場を固守し、日本側も「韓国たたき」による内部結集効果を期待する最悪の状況が懸念される。

申ガク秀元大使=強制徴用判決イシューはパンデミックのために一時中断しただけで、非常に大きな火種を抱えている。これと連動した通商規制、GSOMIA(軍事情報包括保護協定)問題もそれ以前に波乱を起こす可能性がある。にもかかわらず両国がパンデミック解消のために協力する可能性は確実にあるとみる。伝染病情報の共有、海外でのアジア人差別への共同対応、医療物資相互支援などが可能だ。さらに両国が東アジアパンデミックセンターのようなグローバル健康体制を構築するなど協力の余地は少なくない。

<危機の韓日関係、連続診断16>「共通の敵」に直面した韓日、争いやめて防疫協力を(2)=韓日ビジョンフォーラム

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    <危機の韓日関係、連続診断16>「共通の敵」に直面した韓日、争いやめて防疫協力を(1)=韓日ビジョンフォーラム

    2020.04.22 10:21
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    上の列の左から具滋烈(ク・ジャヨル)LSグループ会長、キム・ユン韓日経済協会会長、朴チョル熙(パク・チョルヒ)ソウル大教授、下の列の左から徐錫崇(ソ・ソクスン)韓日経済協会副会長、申ガク秀(シン・ガクス)元駐日大使、梁起豪(ヤン・ギホ)聖公会大教授
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