【社説】国難克服のために与党の軍配を上げた民心を謙虚に受け止めるべきだ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.04.16 13:06
第21代総選挙で共に民主党が圧勝した。民心の風向計は国難克服と国政安定の方に急激に傾いていた。「過半数政党を作ってこそ文在寅(ムン・ジェイン)大統領の残りの任期2年半を安定的に導くことができる」〔李海チャン(イ・ヘチャン)代表、14日〕という論理に有権者が票を投じたわけだ。民主党は総選挙の勝利に基づいて今後政局の主導権を確保することになったのはもちろん、任期後半の文在寅政府も安定的に国政を導いていくことができる基盤を作った。政府・与党の独走と専横を牽制しなければならないという未来統合党など保守野党の訴えは国政安定論に押されて威力を発揮できなかった。
特に、新型肺炎事態による未曽有の危機状況は結果的に与党に大きな力になった。当初文大統領執権4年目にして行われた総選挙で政権審判論によって与党が困難を強いられるだろうという見方が多かったが、コロナ・ブラックホールはすべての懸案を覆って審判論も落ち着かせた。また、国民が政府のコロナ対応に対して肯定的な評価を下しているというのも今回の選挙を通じて分かった。海外メディアがコロナ防疫を相次ぎ好評し、このような雰囲気に乗って文大統領の支持率が右肩上がりしたのも民主党の勝利に肯定的な影響を与えた。
政府・与党は力を与えた選挙の民心を謙虚に受け止めて絶対に傲慢になってはならない。すでに執権下半期に入ったが、むしろ今回の総選挙を新たに始める第2の出発点にしなければならない。さらに民心を恐れながら国民を仕える姿勢を整えるべきだ。同時に、一方的な独走よりは野党をパートナーとして統合と協力政治を実践しなければならない。何よりコロナ防疫は国民の忍耐と医療スタッフの善戦がなかったとすれば最初から不可能だったという点を決して忘れてはいけない。