【コラム】コロナ事態であぶり出された西側先進国の素顔(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.04.09 14:20
米国が新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の最大感染国になった。8日現在、米国の感染者数は約40万人で、世界感染者の3人に1人が米国人だ。死亡者は1万2000人を超えてイタリアとスペインに続き3番目に多い。欧州の国々の事情も違わない。ここ数日、拡散の勢いはやや鈍化する兆しを見せているというが、実状はそうではない。昨日一日、フランスでは感染者が1万1000人増えた。スペインとイタリア、ドイツ、英国も少なくて3000人、多くて5000人台の増加を示した。死亡者が最も多い10カ国中8カ国、感染者が最も多い10カ国中7カ国がいわゆる「西側先進国」だ。
◆マスク・保護服なく死闘続ける医療スタッフ
今、米国と欧州の状況は先進国の姿だとは信じ難いほどだ。医療スタッフはマスクや保護服の供給を十分受けることができず、命がけで患者の世話をしている。マスク一つで一週間を持ちこたえ、人工呼吸器一つを重症患者数人が分け合って使っているところもある。ニューヨーク州の葬儀施設の受け入れ能力はすでに飽和状態だ。冷凍トラック80台を動員しても足りず、公園内に臨時の仮埋葬を検討している。集中治療室(ICU)の病床が足りず、助ける患者を選別しなければならない医者は倫理的ジレンマを訴えている。