【コラム】文大統領に送った習主席の「コロナ電報」…慰労で包装した思惑(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.04.01 11:30
中国の習近平国家主席は今月14日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に電報を送り、新型コロナによる被害への対応に慰労の言葉を伝えた。習主席は「両国はお互い助け合って同じ船に乗った友好国」とし「感染病には国境がなく、世界各国は同苦同楽する運命共同体」と表現した。しかし習主席の今月の外交日程を見ると、電報を送った目的は慰労だけではなかったということが分かる。伝染病を最初に経験したのをきっかけに、中国が「ポストコロナ時代」にグローバル主導権の掌握をするという信号弾だった。
習主席の中国は首脳外交と伝染病情報の共有、物資・医療スタッフ支援を前に出し、コロナ事態以降を狙った世界秩序の改編に速やかに動き出した。習主席は今月に入って航空移動が難しくなると、電報・電話を通じた「非対面」首脳外交に集中している。中国国営インターネットメディアの新華網・中国網・人民網と中国外務省の発表などによると、習主席は今月に入って2日間に一度の割合で首脳外交をしている。12日には国連のグテーレス事務総長と電話で「中国人民の努力が世界各国に伝染病防除のための貴重な時間を稼ぎ、重要な貢献をした」と述べたのが始まりだった。新型コロナが全世界に拡大して「中国責任論」が提起される可能性が高まると、「中国貢献論」で対抗してこれを事前に遮断しようという意図とみられる。