日本では新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）への感染が急速に拡大していることを受け、インターネット上を中心に「４月１日東京封鎖説」が広がる中、日本政府が火消しに出た。

３０日、日本共同通信など現地メディアによると、安倍晋三首相はこの日夕方、自民党役員会で「私が緊急事態を宣言し、戒厳令まで出すというデマが流れているようだ」とし「そんなことは全くない。デマやフェイクニュースに気を付けてほしい」と話した。

東京封鎖のうわさを「フェイクニュース」と一蹴して注意を促した。日本ではインターネット上を中心に「４月１日に東京が封鎖される」とのうわさが広がっている。

これに先立ち、共同通信などによると、日本医師会の釜萢敏常任理事はこの日、記者会見を開き、新型コロナ関連の緊急事態を宣言してこれに基づき対応するよう求めた。

釜萢氏は「（専門家の間では）緊急事態を宣言した方が良いという意見がほとんどだった」としながら「個人的にはもう発出し、それに基づき対応する時期ではないかと思う」と主張した。

だが、日本政府は封鎖措置などの緊急事態宣言にはまだ難色を示している。

菅義偉官房長官はこの日午後の記者会見で「緊急事態宣言については、国民生活に重大な影響を与えることから、多方面からの専門的な知見に基づいて、慎重に判断する必要がある」と話した。

続いて「東京封鎖説」に対しては「そうした事実はない。明確に否定しておく」と強調した。

菅氏は「（外出自粛要請などで）現在、国民の皆さんには、大変なご不便をおかけしているが、これは緊急事態宣言のような、厳しい措置を回避するためのもの」としながら「現状ではまだ、緊急事態宣言が必要な状態ではない。このように考えている」と強調した。続いて「（緊急事態宣言をするためには）国会にもお知らせしながら進めることとなっている」としながら「そうした手続きに入った事実もない」と話した。

東京封鎖説を菅氏がこのように否定したことに加えて、安倍氏まで否定に出たのだ。

現在までの日本の新型コロナ感染者は１８６６人、死亡者は５４人となっている。