【社説】新型肺炎後に訪れる機会、蹴飛ばしてしまうのか=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2020.02.09 11:44
韓国経済と産業が新型コロナウイルによる肺炎にかかっている。症状は尋常でない。現代・起亜自動車は国内工場の稼働を相次ぎ中断し始めた。中国製部品の供給が途絶えたためだ。家電やディスプレーなど他の主要産業もいつ部品が底をつくかわからず気を揉んでいる。新型肺炎により世界経済成長率が下落するという心配は後回しにするほどになった。
大企業の中小協力企業はさらに心配している。中国製部品が足りず大企業の生産ラインが止まる中で問題のない韓国国内の協力会社まで稼動を中断することになった。資金難を訴える協力企業が出てきた。現代・起亜自動車が一昨日「協力会社に1兆ウォンの資金支援をする」と緊急発表した理由だ。韓国政府も新型肺炎のため経営難に陥った企業がさらに深刻な状況に陥らないようチェックし措置しなければならない。
韓国政府がすべきことはこれだけではない。新型肺炎後に対する備えが必要だ。安い人件費、巨大な消費市場、そして韓国と近いというこの点のため多くの韓国企業が中国に生産施設を移した。いま韓国が中国発の部品難に陥った原因だ。中国に進出したグローバル企業もやはり似た状況に追い込まれた。今回の事態が落ち着けば韓国とグローバル企業は中国依存度を低くする形で世界のサプライチェーン調節に出る可能性が高い。これは韓国に外国人投資を引き込み、中国に行った韓国企業が韓国に戻ってくるリショアリングの機会になれる。