「防疫大統領は疾病管理本部長」…文大統領はこう述べるべきだった
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.01.29 13:20
2015年に発生した中東呼吸器症候群(MERS)は190日間に186人を感染させ、38人が死亡した。30代、40代の市民と医師・看護師が犠牲になった。傷が深くなった理由の一つは「政府の失敗」だった。年金専門家の文亨杓(ムン・ヒョンピョ)保健福祉部長官が前面に出てきた。当時、黄教安(ファン・ギョアン)首相が「私がコントロールタワーになって先鋒に立つ」と述べた。朴槿恵(パク・クネ)大統領も同じだった。国立中央医療院、京畿道(キョンギド)状況室、水原(スウォン)保健所、ソウル大病院を訪問した。現場を点検するためだ。朴大統領は参謀陣に随時電話をかけ、対応策などを指示したという。当時、最高の専門家のヤン・ビョングク疾病管理本部長の姿は見えなかった。疾病管理本部を守りながら全体の状況を統制すべき本部長が釜山(プサン)のMERS現場調査をするという、笑うこともできない事態が生じた。大統領・首相・長官が動く間、状況は悪化した。
「武漢肺炎」が韓国の防疫能力を試している。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が動いて、青瓦台(チョンワデ、大統領府)がコントロールタワー(指揮本部)を自負し、憂慮の声が出ている。丁世均(チョン・セギュン)首相、朴凌厚(パク・ヌンフ)長官の動きも尋常でない。ただ、鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理本部長があちこちの会議に出席せず、忠清北道五松(オソン)本部を守っているのが幸いだ。