<Mr.ミリタリー>国民の命かかった戦作権転換、北核解消まで留保すべき=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.08 17:31
韓半島(朝鮮半島)の安保を担う米国高官が異例の大挙訪韓中だ。彼らの訪問は非常に重要だ。韓米同盟を以前のように維持するか、あるいは在韓米軍の大幅削減または撤退にも影響を与える見通しだ。現在、米国の同盟基準は中国を牽制するインド・太平洋戦略への貢献だが、韓国の戦略的価値は低下している。米国は韓国が口だけで同盟を叫びながら、目は北朝鮮を見て、足は中国に向けているのではないかと疑問を抱いている。防衛費分担金交渉と韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄は韓米同盟の亀裂のリトマス試験紙だ。このような状態で、戦時作戦統制権(戦作権)まで転換(返還)すれば韓米同盟は事実上、外側だけが残る。そのため歴代連合司令官と国防長官出身者が戦作権転換に懸念の声を高めている。
合同参謀議長を務めたチョン・スンジョ韓米同盟財団理事長は「現在『鉄桶の韓米同盟』という表現はレトリック(言語的修辞)と言えるほど、懸念が大きいのが事実だ」と述べた。チョン理事長は「政府は戦作権転換を韓国軍の『能力条件』ではなく『政治的時期』に執着している」と指摘した。チョン理事は韓国軍が戦作権を遂行する能力も備えていない状態で、先に戦作権を持つことで韓米同盟が弱体化する可能性を心配していた。先月中旬の韓米同盟セミナーでの発言だ。同セミナーでヴィンセント・ブルックス元連合司令官は「韓国は『同盟』と『自主』のジレンマに陥っている」とし「今の問題は自主国防ではない」と指摘した。バーウェル・ベル元連合司令官も先月末に韓米クラブに送った書簡で「北核への対応は米軍指揮部のみ可能」とし「(今の状態で)戦作権転換実現の可能性はない」と言い切った。