【コラム】利賀演劇村、そして居昌と密陽=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.12 13:34
今、日本富山県南砺市利賀村は世界各地から集まった演劇関係者・観客で込み合っている。東洋・西洋の演劇交流である第9回演劇オリンピックが1カ月の日程で開かれているからだ。9月23日まで海抜800メートルの僻地で16カ国27チームの演劇30作品が上演される。住民400人の集落が「世界演劇の聖地」になったのは演出家の鈴木忠志氏(80)の力だ。1976年に利賀常駐劇団「Suzuki Company of Toga(SCOT)」を設立した鈴木氏は、世界的に有名な俳優トレーニング法「鈴木メソッド」の創始者でもある。利賀村には年中開かれる演劇・芸術祭の他にも鈴木メソッドを学び、SCOTと交流したい人々の訪問が後を絶たない。
今月6~8日に劇団自由の公演『名のない花は風に散り』に同行して利賀を訪問した。年間7000万円を演劇村に支援するという南砺市の田中幹夫市長は「利賀出身として長い間見守った結果、地域貢献が大きいため全面的に支援している」と述べた。鈴木氏は「官は支援するが干渉しない。ここでの運営は芸術家が責任を負う」と述べた。43年間、相互信頼と実績に裏付けされなくては不可能な「ウィンウィン」だ。