危機に直面した文大統領、「最高の選手」で外交安保陣容を構成すべき(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.08.02 09:40
さらに懸念されるのは四面楚歌の外交・安保状況にぶつかった大韓民国の姿が旧韓末朝鮮の素顔を見るようだという点だ。与野党を問わずに政治家の間で広まった極端的な組み分けと白黒論理は現場でけでなくサイバー空間で悪質なデマと世論を動かして韓国社会のすべての領域を敵味方に分けてしまった。政界だけでなくメディア・市民社会・学界も陣営論理に埋没するのは同じだ。外部からの挑戦に対抗すべき外交・安保でも味方同士で一つになるどころか、北朝鮮の脅威に対しては民族対外勢に意見が分かれ、対日アプローチをめぐっては土着倭寇、親日派、反日極端主義者など相手陣営に対する無差別な悪口とレッテル貼りに汲々としているのが韓国の素顔だ。
最も大きな問題は積弊清算とろうそくから生まれた大統領だ。しばらく「起-承-転-北朝鮮」という言葉があった。現政権の外交・安保努力が南北関係の改善にオールインして北朝鮮に対する宥和策を展開し、4強外交を粗雑にしたことに対する批判だ。北朝鮮が継続して韓国を裏切ることを繰り返しているにもかかわらず、わが最高指導者は依然として忍耐と善意に満たされているだけだ。度重なるミサイル挑発にも強力な対応どころか、探知すらきちんとできず緊急NSC対策会議も主宰しなかった。中露の侵犯と平壌(ピョンヤン)発警告にも沈黙で一貫している。李舜臣(イ・スンシン)将軍の12隻の船に言及して日本に対する正面突破への意志を見せたこととあまりにも対照される態度だ。