【時視各角】ルビコン川を渡る韓日経済紛争
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.07.03 08:06
韓国と日本がルビコン川を渡っている。日本が取り出した対韓国輸出規制が両国間に後戻りできない経済紛争を呼び起こす雰囲気だ。輸出規制品目は韓国半導体・ディスプレー産業の必須素材であり、日本が世界市場で70-90%のシェアを握っている。日本経済産業省は「韓国が徴用問題に対する解決策をG20(主要20カ国・地域)首脳会議までにまともに提示せず、両国間の信頼関係が損なわれた」と主張した。強制徴用判決に対する報復性の措置であることを明確にしたのだ。日本政府は2000年代、自国を代表する企業がサムスン電子に対応できず次々と不渡りを出した時も、このような報復カードを取り出さなかった。
その日本がなぜ突然、稚拙な行動に出たのか。その内心を知ってこそ、今後長期化する可能性が高い韓日経済戦争に対応できるのではないだろうか。日本が急変したのは韓国に対する基本的な立場の変化から出発する。「価値を共有する国」から「ないと考えてもよい国」への転換だ。雷管に点火したのは文在寅(ムン・ジェイン)政権に入って始まった反日ムードだ。昨年10月、韓国最高裁は強制徴用に対して被害者1人あたり1億ウォン(約930万円)の賠償判決を出し、戦犯企業に対する資産差し押さえを認めた。日本政府は反発している。潜在的な強制徴用被害者は20万人という見方もある。日本政府が賠償に応じれば黙っていた中国被害者も加勢し、手に負えない事態になるという心配のためだ。