【コラム】韓国にコントロールタワーと戦略があるのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.26 13:05
先月13日、トランプ米大統領がホワイトハウス執務室で辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)ロッテ会長の一行に会った。ルイジアナ州の石油化学に31億ドルを投資したことに対する「ビジネスマン大統領」らしい対応だった。国内の一部では「辛会長は30分、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2分」と、トランプ大統領との面談時間を比較する反応があった。しかしその面談で注目すべき点は別にある。
トランプ大統領の隣に同席した米国側の唯一の人物がマット・ポッティンジャー国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長という点だ。経済参謀ではなく、なぜ外交安保の最側近が同席したのか。その秘密はTHAAD(高高度防衛ミサイル)韓国配備に対する中国の報復にある。ロッテは星州(ソンジュ)ゴルフ場をTHAAD配備場所として提供し、中国で莫大な被害を受けた代表的な企業だ。また米中報復関税でこの日、世界株式市場は2-3%急落した。トランプ大統領が辛会長と面談したのは、THAAD報復の慰労であり中国に対する警告と変わらない。全世界の企業に向けてどちら側につくのかと圧力を加える高度な武力示威だ。写真1枚にも米国のコントロールタワーの緻密な戦略と大きな絵がちらつく。