韓国、物価安定? 必須消費品目の物価はむしろ上昇(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.30 11:35
先週韓国国民を驚かせた「低成長ショック」は一時的な波紋で終わるだろうか。こうした疑問を投げかける理由は、最近の過度に低い物価上昇率の流れが尋常でないためだ。1-3月期の消費者物価上昇率は前年同期比0.5%にとどまった。韓国銀行の物価目標値2.0%に満たないだけでなく、1966年以降四半期基準では最低値だ。このため政策当局の否定にもかかわらず、日本の「失われた20年」や米国の大恐慌のように景気不振と物価下落で経済が破壊された構造的デフレが進行しているのではないかとの懸念が大きい。
1980年代の韓国は物価上昇率が年20%に達する高インフレ国だった。これに伴う生活苦を体験した韓国国民の立場では低い物価上昇率は朗報のように聞こえるかもしれない。だが目標値より低い消費者物価上昇率は、消費と投資をはじめ国民経済の需要が不足して景気が振るわず、これに伴い経済の困難が加速化した結果である可能性が大きい。すなわち安定した景気状況の後押しがない「現象的な」低物価は購買力が改善される良い兆候とみるよりは景気不振の信号である可能性が大きい。