「1000年の歴史」済州ミカン、日本との種子戦争に直面した理由は?
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.28 10:38
27日午前、済州道西帰浦市中文洞(チェジュド・ソギポシ・チュムンドン)のあるミカン農家。農場主のキムさん(44)が2300平方メートル(約700坪)規模のビニールハウスの中で熟していく実を見つめてため息をついた。キムさんが育てているミカンは「あすみ」という品種だ。日本産だ。キムさんは「苗種業体が日本からあすみ品種を正式に輸入して農家に販売した」とし「これを信じて1年間、農作業をしたが、主要販路が遮断されてただ虚しい」と話した。
キムさんのミカン主要販路が遮断された理由は、日本が自国の種子に対する保護権を設定したためだ。「あすみ」のような日本産の新品種ミカンを栽培していた済州農家が危機に陥った。日本は自国の新品種晩柑類(完全に熟した後に収穫するミカンの品種)の「あすみ」と「みはや」を今年1月15日に韓国政府に新品種として「品種保護」出願した。2つのミカンは日本国立研究開発法人が2014年に開発した新品種だ。糖度が10ブリックス(Brix)前後の一般のミカンに比べて3~4ブリックス以上高い。特に、「みはや」は薄く赤い皮が特徴で、韓国では「ホンミヒャン」または「サンレッド」と呼ばれて2~3年前から人気がある。現在、済州では「あすみ」118農家、「みはや」90農家など208農家がこの2品種を栽培している。栽培面積は46ヘクタール以上、出荷物量は920トンに達すると予測されている。