【コラム】孫興民にできて防弾少年団にはできない? 韓国の兵役免除問題をめぐる見方の変化
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.10 13:36
彼は野球バットを手放して銃を手にした。誰からさせられたわけでもない。自ら下した決定だった。戦争が続くが、野球だけしているわけにはいかなかった。実際に、戦場で銃を撃ったわけではなかった。代わりに、軍服を着て兵営を回りながら兵士たちを励ました。陸軍野球チームで活躍しながら兵士たちの士気を高めた。米国は彼が軍服を着た姿に熱狂した。「ミスター・ベースボール」というニックネームで有名な米国プロ野球の伝説、ジョー・ディマジオ(1914~1999)のことだ。彼がファンたちから最も多く愛された選手に選ばれるのは女優マリリン・モンローと結婚したためでもあるが、国のために快くこのような犠牲を甘受したのも大きな理由だった。
ティマジオが入隊したのは1942年末、彼が29歳の時だった。1941年56競技連続でヒットという大記録をたて、1年ぶりに潔く軍隊に行ったわけだ(56競技連続ヒットはメジャーリーグでもまだ壊れていない大記録だ)。まるで今年アジア大会で金メダルを獲得したサッカースター、孫興民(ソン・フンミン)が来年入隊するようなことだ。