【コラム】「本物の韓服」を鑑別する?
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.09.26 14:09
人工知能発展史で「犬と猫の区別」は難題中の難題だった。3歳の幼児でもすぐに見分けることができる犬と猫をスーパーコンピューターは区別できなかった。初期人工知能システムでは犬と猫の特徴を一つ一つ入力する作業が先になければならなかった。「足が4本」「毛としっぽがある」など犬の普遍的な特徴を入力すると、コンピューターは犬のほかの動物までも犬と認識した。それで耳の形、毛の状態などを詳細に入力すると、その基準から外れる犬は犬と識別できなかった。2010年代に入ってビッグデータを活用したディープラーニング方式が適用された後、人工知能は犬と猫を区別し始めた。犬と猫のように目では簡単に区別できる対象も、その区分方法を言語で規定するのは不可能だったのだ。
ところが、これよりはるかに難しい区分法を韓服に適用しようという動きが出てきている。韓服着用者に飲食店の割引など特典を提供してきたソウル鍾路(チョンノ)区庁が来月から「伝統韓服とは異なるフュージョン韓服」にはその特典を与えない方針を決めたのだ。また、古宮無料入場の対象からも除外してほしいと文化財庁に要請すると明らかにした。11日には討論会も開かれた。古宮付近のレンタル店で1万-3万ウォン(約1000円-3000円)で借りて宮廷の内外を歩く観光客の韓服が俎上に載せられた。