<金正恩を語る>問題は民生、改革・開放は可能なのか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.04.26 15:27
金正恩の経済解決法が成果を出せないことについて、対北朝鮮専門家らは北朝鮮経済の実情を正しく理解できていないようだと指摘する。スイス留学など10代の時期を外国で過ごしたうえ、絶対権力の潜在的後継者群に含まれて一般住民とは遮断された生活を送ってきたためということだ。
ぺク・ハクスン世宗研究所首席研究委員は研究書『金正恩リーダーシップ研究』(2017、世宗研究所)で、「金正恩は15歳だった時、藤本健二(金正日の料理人として知られる日本人)に『外国のデパートや店に行くと、どこも食品があふれていて驚いた。国内の店はどうなのか』と尋ねることもした」と伝えた。また、スイス留学から帰国した後の2001年3月(当時17歳)には、藤本に「私たちは毎日のように馬に乗り、ローラーブレードもし、バスケットもし、夏にはジェットスキーをし、プールで遊んだりもするが、一般の人民はどのように暮らしているのか」と話したという。
このような状況は結局、北朝鮮経済の実情を無視した誇示性の建築・建設につながった。平壌には70階建てビルをはじめとする高層ビルが立ち並び、ニュータウン形態の開発が進められた。乗馬クラブ、ゴルフ場、紋繍(ムンス)ウォーターパークが建設され、江原道文川(ムンチョン)には12コースがある馬息嶺(マシクリョン)スキー場がオープンした。数億ドルを投入して平壌から20キロほど離れた順安(スンアン)空港の改築を終えた金正恩は「平壌まで高速鉄道を敷設すればよい」と現実とかけ離れた指示を出したりもした。ほとんど金正恩がスイス留学当時に経験した世界的ウォーターパークのアルパマーレ(Alpamare)と高速鉄道TGVを真似たという評価だ。