韓国の細胞治療剤企業が相次いで日本に向かっている。

バイオスター幹細胞技術研究院は２０日、アルツハイマー病治療幹細胞技術が今月中にトリニティクリニック福岡で施行される予定だと明らかにした。各分野の専門家で構成された九州特定認定再生医療委員会で承認を受け、今回の結果は日本の厚生労働省に伝えられるという。厚生労働省は委員会に決定権を委任しているというのが同社の説明だ。バイオスター研究院はネイチャーセルとＲバイオ（旧Ｒ＆Ｎバイオ）が運営している。

免疫細胞治療剤を開発するＮＫマックスは免疫抗がん剤であるＮＫ細胞治療剤技術をセレンクリニック東京に輸出した。イミュニスバイオは東京のクリニックを通じて来月から免疫抗がん剤施術を始める予定だ。これらは医薬品臨床開発も並行するという戦略だ。ＮＫマックスとイミュニスバイオがそれぞれ開発中の免疫抗がん剤はまだ臨床前だ。バイオスター研究院のアルツハイマー治療剤は米国で臨床１・２相を進行中だ。

韓国の細胞治療剤開発会社が日本に目を向ける背景は、参入の敷居が低いためという分析が出ている。日本では臨床試験がなくても細胞治療剤を販売できる。安全性と効能検証をめぐる論議が盛んに行われる理由だ。

日本は幹細胞を含めた細胞治療剤を医薬品と施術に分けて管理する。医薬品は臨床試験を経て厚生労働省の販売許可を受けなければならない。ただ施術は医師の責任の下で認められている。

業界では日本で細胞治療剤施術を受ける韓国人患者の市場規模が年間２０００億ウォンに達すると推定している。仁荷（インハ）大学のパク・ソラ教授は「日本の状況を見ると細胞治療剤の需要はある。韓国も日本のように細胞治療剤需要を制度下に置き国が管理する必要がある」と話した。