【社説】文大統領の訪中が外交惨事として記録されないためには
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.12.16 12:47
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨日の中国北京大学での演説で、「中国と韓国は近代史の苦難を共に経験して克服した同志」とし「今回の中国訪問がこうした同志的信義を基礎に両国関係を一次元さらに発展させていく出発点になることを希望する」と述べた。続いて「韓中両国は北の核保有をいかなる場合も容認せず、北の挑発を防ぐために強力な制裁と圧力が必要だという確固たる立場を共有している」と話した。
しかし習近平国家主席との首脳会談をはじめとする訪中の成果をみると、果たして文大統領が考えるように中国は韓国を同志と見ているのか、北朝鮮の核挑発に対して両国が同じ考えをしているのか、疑問を抱かざるを得ない。青瓦台(チョンワデ、大統領府)が出した首脳会談の結果としての「4大原則」合意を見てもそうだ。4大原則のうち韓半島戦争不用と韓半島非核化、対話による平和的解決の3つは1993年の北朝鮮の「核拡散防止条約(NPT)脱退で浮上した北核危機以降、中国が助詞一つ変えずに主張してきている内容だ。ここに南北関係改善が韓半島問題の解決に寄与するという、宣言してもそれほど意味のない条項が追加されただけだ。さらに中国側の発表によると、この4大原則がともに習主席が「強調」する内容として紹介されている。それが事実なら、習主席が「訓示」する内容を文大統領が書き取って「4大原則」として発表したとも言えそうだ。こうした解釈は青瓦台としては悔しく思うかもしれないが、首脳会談で我々が新しく得たものが何かを一つも提示できない状況では弁解の余地がない。