【社説】北朝鮮の核責任論で中国のTHAAD攻勢に対抗せよ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.12.12 09:11
文在寅(ムン・ジェイン)大統領の中国訪問は出発前から気が抜けた様相だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)によると、あす予定された韓中首脳会談後に別途の共同声明はない。代わりに共同メディア発表文でそれぞれ自国の立場を明らかにすることにしたという。青瓦台は共同声明発表は必須ではないというが、過去に韓国大統領の訪中のたびに共同声明を通じ両国関係の格上げを宣言したことに照らしてみれば、すでに気が抜けた状態だといえる。高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐる対立が背景にある。共同声明にTHAAD反対を盛り込もうとする中国と、そのような必要はないという韓国の立場がぶつかり合った結果だ。
文大統領が年内訪中に出るのにはいくつか理由がある。両国関係の早急な正常化を通じ韓国企業のTHAAD報復被害を減らそうとすることもあるが、もっと大きな理由は一触即発の危機に突き進む北朝鮮の核危機と関連し突破口を用意しようとすることだ。韓国政府はその契機を平昌(ピョンチャン)冬季五輪に求めている。五輪に北朝鮮選手団参加を誘導し韓半島(朝鮮半島)の緊張緩和の動力としようとするものだ。まだ北朝鮮の参加が不透明な状況で中国の支援を受けようとするものだ。習近平中国国家主席を五輪に招くのもそうした努力の一環だ。そうするには韓国の大統領が先に中国を訪れ習主席の訪韓への道ならしをしようということだ。