「韓国号」の前途は統治の精巧さにかかる…文在寅政権の半年を診断(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.11.10 08:40
◆ろうそく広場が望む「新しい国家」
したがって「新しい国家」とは何かをもう一度問わなければいけない。ある人は「共和主義」、ある人は「市場主義」という。筆者は「多元的合議体制」という。共和主義は法による支配だ。崔順実事態は共和主義が失敗したことを端的に語っている。法運営集団と権力側を牽制して監視できなかった。不平等に対する法的統制は限界がある。市場主義の場合、監視費用は少ないが、強者の専横と無賃乗車を防ぐのが難しい。独占が生じる。それで「社会的合議体制」が重要になる。監視費用と無賃乗車、独占を減らす最善の方法が合意による社会的信頼だ。信頼は公益に対する緊張感から出発し、私益の譲歩と自制を終着駅に設定する。公益創出のための「十匙一飯」の譲歩だ。財閥だけを追い込むのではない。独占利益を追う労組にも自制を命令しなければいけない。財閥の構造改革、労組の賃金譲歩なしには現政権が追求する黄金三角形は決して成就しない。そのような原則の下で政労使合議体制が作動してこそ、成長動力の社会的生産メカニズムが形成される。部門別に合議体制を構成して最低賃金引き上げ率を策定するのが正しかった。