韓経:後進国へと進む韓国のインフラ投資
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.10.26 10:12
世界4大年金基金である国民年金は今年に入り英国とオーストラリアで大型インフラ投資2件を成功させた。7月に英国の投資会社などとコンソーシアムを構成して英国とフランスを結ぶ国際特急列車ユーロスターの英国内線路(ハイスピード1)の運営権を獲得した。9月にはシドニーを含むオーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州の100万世帯に電力を供給する電力会社エンデバーエネルギーの株式1000億ウォン相当を取得することにした。
英国とオーストラリアは韓国だけでなく世界の機関投資家が最も好むインフラ投資先だ。国民年金は昨年もオーストラリア最大港湾であるメルボルン港の50年間の運営権をオーストラリア政府系ファンドのフューチャーファンド、クイーンズランド州投資庁(QIC)、中国政府系ファンドの中国投資公社(CIC)などとともに買い入れた。
世界の大口投資家が英国とオーストラリアのインフラに投資したがる理由は大きく2つだ。ひとつは政府が社会間接資本(SOC)を開発したり近代化するのに民間資本を引き込むことを敬遠しないという点だ。そのため魅力的な投資機会が絶えずあふれている。それよりさらに重要な理由は「予測可能性」だ。英国は世界で初めてインフラを民間投資の対象として開発した国だ。インフラ投資に対する規制制度がしっかりと備わっており、少々のことでは変わらない。英連邦であるオーストラリアもこれをそのまま受け入れた。投資業界関係者は「何より契約履行を重視するのが英国とオーストラリアに安心して投資する理由。英国でも5年ごとに金利変化などを考慮して投資収益率を調整するが、あらかじめ決まった公式があり予測から外れない」と話した。