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ソニーの復活…激化するプレミアムテレビ韓日戦

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.29 08:58
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しばらく存在感を失っていた日本製テレビが今年に入って復活している。ソニーやパナソニックなど日本テレビメーカーは韓国テレビとの競争で苦戦し、「失われた10年」を送った。しかし今年4-6月期から「OLED(有機発光ダイオード) テレビ」量産に集中し、勢いづいている。

グローバル市場調査会社IHSによると、ソニーは今年4-6月期、販売価格1500ドル以上のプレミアムテレビ市場で36.1%のシェアを確保した。昨年の18.4%から半年間で倍近く増えた。ソニーは2500ドル以上の超プレミアムテレビのシェアも昨年の24.6%から今年4-6月期には37.7%に増やした。パナソニックも今年1-3月期には1500ドル、2500ドル以上級のプレミアムテレビの販売が不振だったが、今年4-6月期にはそれぞれ3.3%、6.5%にシェアを拡大した。

 
一方、サムスン電子は今年4-6月期、1500ドル以上(約17万円)のプレミアム市場のシェアが26.6%に終わり、昨年の1位から3位に順位が下がった。LGエレクトロニクスも2500ドル以上の超プレミアム市場では昨年まで1位だったが、今年4-6月期にはソニーにトップを奪われた。サムスン電子の関係者は「我々はライバル企業より技術力が優れた製品をより安く出している」とし「1500ドル以上の製品シェアが落ちたからといってプレミアム市場で劣勢だとみることはできない」と反論した。同じ調査でテレビ市場全体のシェアではサムスン電子が26.9%、LGエレクトロニクスが15.1%、ソニーが10.2%と、依然としてサムスンが1位だ。

日本テレビは市場シェアを増やしただけではない。最近、英国の家電流通企業が行ったテレビ品質評価で、色再現率、画質・性能など8項目のうちソニーとパナソニックが7項目で最高等級を受けた。一方、サムスン電子QLED(量子ドット発光ダイオード) テレビは画質の1項目だけで最高等級と評価された。米経済専門誌フォーブスは「最近のテレビ企業間の競争で最も驚く結果」と伝えた。

最近まで日本テレビ企業は「経営失敗」の代表事例に挙げられてきた。ソニーは1990年代ブラウン管テレビでトップだった過去に執着し、2000年代に入ってデジタルテレビへの転換に遅れた。パナソニックも市場性がなかったPDP(プラズマディスプレーパネル)テレビに集中して失敗した。韓国企業が高画質LCDテレビ市場を掌握する間も日本テレビ企業は「アナログHDファースト」を主張し、独自の規格に注力した。

その日本テレビ企業が変わったのは「OLEDオールイン」戦略のおかげだ。OLEDはLCDやQLEDのようにバックライトが必要ないため、パネルをさらに薄くできるという長所がある。ソニー、パナソニックともに今年4-6月期からはOLEDテレビの新製品を出し始めた。特にソニーは薄いOLEDパネルを振動させて高音質の音響を出す「クリスタルサウンドシステム」で注目を集めた。

新韓金融投資のソ・ヒョンチョル研究員は「ソニーは今年4-6月期、OLEDテレビを出して4万7000台を販売し、20万台を販売したLGに次ぐ2位になった」とし「12年ぶりにプレミアムテレビ市場に鮮やかに復帰した」と述べた。

日本テレビの躍進はOLED陣営とQLED陣営に二分化した世界テレビ市場の覇権競争がOLED側に有利に傾く信号という分析も出ている。IHSが調査した今年4-6月期のディスプレー技術別テレビ販売量でもOLEDテレビは計28万2000台を販売、前期比29.4%増えた半面、QLEDテレビの販売は35万1000台で48.2%減少した。東部証券のクォン・ソンリュル研究員は「薄くて曲がるテレビが脚光を浴びる状況ではQLEDテレビの競争力がやや落ちる可能性がある」と分析した。一方、QLED陣営のリーダー格のサムスン電子側は「QLEDパネルも十分に薄くできる」とし「ライバル企業のOLEDパネルは3年以上使用すればバーンイン(画面が消えない)現象が生じる可能性があり、10年以上使用するテレビパネルには適していない」という論理だ。

◆OLED(有機発光ダイオード)

パネルの後ろから光を放つバックライトがなく自ら光を出す有機物質を利用して色を表現するディスプレー技術。ディスプレーを薄くできるという長所がある。

◆QLED(量子ドット発光ダイオード)

自ら光を出す半導体結晶の「量子ドット」を利用して色を表現するディスプレー技術。現在はLCDパネルとバックライトの間に量子ドットフィルムを付けて色を出す。

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