【コラム】「韓半島戦場」を防ぐには(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.17 09:03
指導力は決定的言語で繰り広げられる。その言語は決定的な瞬間を掌握する。それにより危機を突破する。映画『ダンケルク』にウィンストン・チャーチルの言葉が出てくる。「われわれは最後まで戦うだろう。われわれは海岸で戦うだろう。…野原で、街頭で、丘で。われわれは決して降参しないだろう(we shall never surrender)」。クリストファー・ノーラン監督は叙事的要素を忘れなかった。それにより余韻が深まる。チャーチル首相の演説は1940年6月4日(英国下院)。英国軍のダンケルク撤収作戦が終わった時だ。
チャーチルの発言はリーダーシップの想像力を刺激した。米大統領ジョン・F・ケネディはその語彙の駆使に魅了された。ケネディの絶賛(1963年)は文学評論のようだ。「(ドイツのヒトラーの攻撃に)英国が1人で堪えた失意と暗い時期に、…チャーチルは言語を動員して(mobilized)それを戦線に送った」。チャーチルの言葉はワイルドカードだった。状況反転の兵器として作動した。社会の悲観的ムードは退いた。愛国心と闘志が生き返った。軍の決戦姿勢は固まった。指導者の不屈の言語は伝染性を持つ。