【社説】なぜ韓国のゲノム編集技術を米国で実験しなければならないのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.04 11:16
韓米共同研究陣が「ゲノム編集技術」を活用してヒトの胚芽の遺伝子突然変異の矯正に成功した。世界初のことだ。快挙の主人公は基礎科学研究員のキム・ジンス誘電体矯正研究団長が率いる研究陣と米国のオレゴン保健科学大学・ソーク研究所だ。3日、科学学術誌『ネイチャー』に発表された今回の成果の意味はまずゲノム編集の安定性を立証したところにある。「肥大型心筋症」を誘発する突然変異遺伝子を除去した今回の研究は血友病など1万個余りの遺伝疾患への適用が可能だ。
韓国政府は大きな課題を抱えることになった。ゲノム編集研究を活性化する法的・制度的・社会的生態系を作らなければならない。ヒトの胚芽のゲノム編集を禁止する「生命倫理法」も改正しなければならない。世界のメディアは今回の成果を米国研究陣中心に報道している。韓国が技術を提供したが国内規制に妨げられ、実験を米国が引き受けたためだ。その米国でさえゲノム編集研究規制は英国・中国に比べて難しい国として挙げられる。韓国の規制水準は最初から息が詰まるほどだ。