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化粧品セットの価格が月給10年分…北朝鮮の市場にはどんな秘密が…(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.07.12 15:25
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1カ月分の月給で小さなバターパン6個を買えば財布が空っぽになる。女性化粧品セット1つを購入するには、なんと121カ月間、すなわち10年以上も貯蓄しなければいけない。どうやって生活するのだろうかと思うが、平壌(ピョンヤン)のショッピングセンターと市場は込み合っているという。どんな秘密があるのか。有名な北朝鮮問題専門家も首をかしげる魔法のような北朝鮮市場経済の現場をのぞいた。

カナダ同胞のAさんは5月、北朝鮮を訪問して驚いた。案内員について見回った平壌(ピョンヤン)の代表的なショッピングセンター、光復通り商業中心。商品の価格が目を引いた。スキンやローションの6点で構成された「未来」というブランドの化粧品セットの価格は北朝鮮貨幣で36万5100ウォン。室内用の空気清浄剤は4万3500ウォンという値札がついていた。北朝鮮労働者の月給は普通3000ウォン水準と聞いていたAさんはまったく理解できなかった。化粧品セット一つを購入するのに10年分、空気清浄剤は14カ月分の月給を貯金しなければ購入できないと考えたからだ。

 
北朝鮮で最近人気のコーヒーミックスは100袋で7万25000ウォンで売られていた。かつて開城(ケソン)工業団地の北朝鮮勤労者に提供され「棒コーヒー」という名前で脚光を浴びた製品だ。北朝鮮はカラーやデザインまで真似て「三福」(金日成主席、金正日総書記、金正恩委員長からの福という意味)という独自の商品を作った。この価格なら月給でコーヒーミックスを4袋ほどしか変えない。いったいどういうことなのか。

最初の秘密は北朝鮮特有の二重レートにある。北朝鮮は外国人が頻繁に訪れる高麗ホテルや主要商店・ショッピングモールで1ドル=150ウォン程度の公式為替レートを掲示する。これに基づくと光復通り商業中心で販売されている化粧品セットは2434ドル、コーヒーミックスは483ドルとなる。北朝鮮貨幣で306万7900ウォンの電気自転車はなんと2万452ドルだ。小型自動車よりも高い。公式為替レートでは答えが出ない。

ところが非公式為替レートの闇ドルは1ドルが北朝鮮貨幣8000ウォンで取引される。これを適用すれば化粧品セットは45ドル(約5100円)、電気自転車は383ドルとなる。闇ドルといっても両替に問題があるわけではない。Aさんは「買いたいと伝えるとスーパーで朝鮮ウォン(北朝鮮ウォン)に両替した。レートは闇市と同じ8000ウォンだった」と伝えた。ホテルやショッピングセンターから出ると公式為替レートより53倍も高い闇ドルとして両替できる。北朝鮮の案内員が少し手数料を受けて両替したりもする。ある脱北者は「平壌を初めて訪問したり世情を知らない人でなければ、公式為替レートで両替する人はほとんどいない」と話した。

それでもまた疑問は残る。ドルを一度も手にしたことがない多くの北朝鮮の民衆はどのように暮らしているのかだ。デイリーNKが11日に明らかにした平壌のコメの価格は1キロあたり5800ウォン。月給でコメ500グラムしか購入できない。

ここで北朝鮮住民の生活のための2つ目の秘密コードが作動する。それは市場、すなわち市場経済だ。一部の特殊階層を除いて、食糧はもちろん不足する生活必需品の大半は市場に依存する。多くの住民は物品を購入する消費者から抜け出して自ら商売をしている。労働党と行政組織の事務員や工場・企業所の労働者として働く場合、夫婦のうちどちらか一人は市場で麺を売るなどの商売をしている。「月給だけでは生活できない」という判断からだ。

こうした現象はインテリ階層にまで広がっている。金日成(キム・イルソン)大出身の脱北者は「約2000人の金日成大教授のち夫婦が教授であるケースは10人ほどにすぎない。かなりレベルの高い教授・教員の夫人も市場で商売をする」と説明した。政務院(内閣)局長級の待遇を受ける金日成大教授の場合も月給は5000ウォンにすぎない。2人とも教授であれば生活できないということだ。ただ、金日成大の教授にはマンションと食糧(家族1人あたり一日コメ600グラム)が供給される。脱北者は「夫婦が金日成大教授の場合、家だけがあって生活には余裕がない韓国の『ハウスプア』と似ている」と説明した。


化粧品セットの価格が月給10年分…北朝鮮の市場にはどんな秘密が…(2)

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