【時論】文在寅政府、「積弊清算」と「国民統合」の二兎を得たいなら?(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.29 10:38
文在寅(ムン・ジェイン)政府が追求する巨大な変化を要約しろと言われたら、「積弊清算」と「国民統合」に尽きるだろう。文大統領は候補時代、積弊の清算が国民統合と矛盾するものではなく、積弊が清算されたその地点から統合が始まるということだと説明していた。それなら積弊の清算は正しい大韓民国を作る出発点でもあるが、国民大統合の時代を開く前提であることを確認したものと解釈しても差し支えないだろう。
だが、積弊の清算と国民大統合を同じレベルで推進する国政運営は容易ではないと考える。両者の関係が二律背反的なものだとは言い切れないが、積弊の清算がもう一つの葛藤と紛争の種になりえるためだ。積弊の清算が競争と排除を土台とする政治闘争の道具に置き換えられ、違いと差を抑圧する手段に転落した時、それ自体が積弊になった経験を私たちは覚えている。