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【社説】文在寅大統領の歩み、破格さほどに精巧さも必要だ(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2017.05.21 13:10
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文在寅(ムン・ジェイン)大統領の任期序盤の民生面での歩みは破格的ながらも新鮮だ。就任3日目の12日に仁川(インチョン)空港公社を訪れ、「1万人に達する非正規職全員を年内に正規職に転換する」と発表した。6日目の15日にはソウル・陽川区(ヤンチョング)の小学校で「粒子状物質縮小のための応急対策として30年以上過ぎた老朽石炭火力発電所8カ所の稼動を6月の1カ月間一時中断せよ」と明らかにした。それぞれ業務指示1号と3号だった。民生問題を優先的に解決するという大統領の意志が表れた部分だ。現場訪問という形を選んで象徴性と共感を最大化した点も「準備された大統領」という大統領選挙のスローガンを思い出させる。

事実、非正規職問題と粒子状物質は国家的課題と言っても過言ではない。昨年の全労働人口のうち非正規職の割合は32.8%に達した。労働者の3人に1人が派遣職やアルバイトのような不安定な働き口を持っている。経済協力開発機構(OECD)主要国のうち韓国より非正規職の割合が高いのはスペインだけだ。特に男性の非正規職の割合が26.4%であるのに対し女性は41%に達し、青年就業者のうち正規職は3分の1にすぎない。主に女性と青年が経済的弱者である非正規職に追いやられているという話だ。

 
世界最悪に挙げられる粒子状物質は国民の息をする権利さえおびやかす状況になった。発生回数が毎年急増し、今春にはほとんど毎日「注意」や「危険」水準で推移した。韓国の

基準が世界保健機関(WHO)よりはるかに不十分なのにだ。マスクなしで外出するのが恐く、子どもたちが思いのままに運動場で走り回ることができないのが大韓民国の現実だ。

それでもいままでこれらの問題は好転どころか悪化の一途を歩いてきた。政界の机上の空論と政府の無能のせいだ。昨年の第20代国会開院演説ですべての政党は非正規職問題を含む「二極化解消」を最も急がれる問題に挙げた。だが具体的解決策を議論する動きは続かなかった。保守と進歩、財界と労働界が労働市場柔軟化と非正規職規制というそれぞれ異なる解決法に固執し対話と妥協を拒否したためだ。(中央SUNDAY第532号)


【社説】文在寅大統領の歩み、破格さほ잂に精巧さも必要だ(2)

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