【コラム】「Jノミクス」に科学技術革新の追加を=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.19 14:44
ドイツはこれを通じて第4次産業革命の先頭ランナーとして世界の産業地形図をも作り変えつつある。1993年以降、安価な人件費を求めて中国やベトナムなどに工場を移転したアディダスが24年ぶりにドイツと米国で運動靴の生産を再開したのが代表的な事例だ。アディダスはドイツ・アンスバッハと米国ジョージア州アトランタに3Dプリンティングとロボットを活用した「スピードファクトリー」を建設した。わずか160人のスタッフで年間50万足の靴を製造する。ロボット生産よりも重要なのがシステム革新だ。生産システムをデジタル化したことで、世界中から入ってくる顧客の要求に合わせて少量・多品種の生産が可能になった。ドイツ南部のアムベルクにあるシーメンスの「スマートファクトリー」はビッグデータを基に全体工程の75%をロボットがオートメーションで稼動しているが、不良率は0.001%水準だ。生産基地をあえて海外に移転する必要がなくなっている。
昨年、ドイツ東部ザクセン州ケムニッツに構えるフラウンホーファー研究機構IWU(工作機械・成形技術)研究所を訪問したことがある。無人工場技術を開発する研究所だったが、生産ロボットと人間の協業システムがほとんど完成段階にあった。技術革新を通した製造業競争力の強化に大学・研究所・企業・政府が集まり全力投球しているような様子だった。日本も競争力のあるロボットを前面に出して第4次産業革命時代を突破する力を集めている。