【コラム】大宇造船海洋の悲劇は天下り社長たちが始まりだった(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.11 13:04
懲泌は過去の誤りを警戒するという意味だ。大宇造船海洋の懲泌録にひかれたのは、この会社が構造調整の黒歴史と呼ばれるためだ。大宇造船海洋は17年前から死んだり生き返ったりを繰り返したが、教訓を得ることができなかった。政府・市場・会社は失敗を繰り返した。その間に世界最高の企業は代表的なゾンビ企業になった。放っておけばこうしたことが繰り返されるだろう。韓国経済が進む道は忙しい。長い間掃除をまともにできなかった。新政権にも構造改革は避けられない絶体絶命の課題だ。大宇造船海洋が試金石だ。政府・企業・家計・労組と海外競合企業まで互いの利害が絡まっている。こうした絡まった糸をどのように引っ張るのかにより韓国の重厚長大産業の未来が変わることになる。
新たに就任した文在寅(ムン・ジェイン)大統領はその点で任鍾竜(イム・ジョンリョン)金融委員長に感謝しなければならないだろう。もしかしたら執権直後最大の悩みの種だった懸案処理に時間を稼いだためだ。任鍾竜委員長は救済金融を選択した。政権交替を1カ月余り控えた3月だった。私は「なぜ、いま、あなたなのか」と尋ねた。その時任鍾竜委員長は「時間がない。一度崩れれば回復は不可能だ。こうした事情を明確に知っていながら次の政権に押し付けることこそ聴聞会ものだ」と話した。