THAADを口実に韓流制限に出た中国の意図は?(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2017.04.10 17:47
中国の高高度防衛ミサイル(THAAD)体系に対する報復が一層強まっている。韓国政府は昨年7月、THAADの配備を公式発表した。その直後、中国では限韓令(韓流の中国流入を制限する命令)が下された。もちろん、非公式的な経路だったが、「鹿を指して馬と為す」ことはできないことだった。THAADの敷地を提供したロッテグループは厳しい行政制裁を受けた。中国の遊客(中国人観光客)の韓国旅行が禁止され、化粧品など韓国製品の消費も制限された。韓国に対する制裁範囲が全方向的に広がり、ますます水位が高まっている。さらに、今年の北京国際映画祭(4月16~23日)には韓国映画が一本も上映されることができないだろうとの話も聞こえている。
このすべてが本当にTHAADのためだろうか。万一、THAADの配備が撤回されれば、すべての状況は本来通りに戻るだろうか。もちろん、ある制限措置は徐々に解除され、元に戻される可能性がないわけではないだろう。しかし、中国が安保問題であるTHAADを口実に一番最初に、最も強力に韓流コンテンツを制限したという事実については真剣に考える必要がある。中国はなぜ、韓国が北朝鮮の脅威に備える自衛的措置だと主張する安保問題を大衆文化に結び付けようとしているのだろうか。