【コラム】「失われた韓国」、躍動性が答えだ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.04.07 14:00
聞いた話だ。農場で働いていた2人が都会へ出ることにした。一人はニューヨーク行き、もう一人はボストン行きの汽車の切符を買った。汽車を待っている時だ。「ニューヨークの人々は人情がなくて道を教えても金を取るが、ボストンの人は乞食にも人情が厚い」という話を聞いた。2人は行き先を変えた。ニューヨーク行きの切符を買った男は「職にありつけなくても飢え死にはしない」とボストンに変えた。もう一人は「道を教えて金を取るなら金持ちになれる」とニューヨークに変えた。2人の運命が変わった。ボストンに行った人は働かなくても行きていけるので乞食に安住した。ニューヨークに行った男は金を儲ける機会が多いという考えに興奮した。他の人々が考えもつかなかったような植木鉢用の土の販売や看板清掃代行業に進出して大金を手に入れた。
これくらい話を進めた後、どんな人生を生きたいかと聞くと、ほとんどがニューヨークに行った男を選ぶ。現実に安住せず、運命を切り開いていく挑戦精神がうらやましいと言って。危機を機会と考える発想の転換、成功するために積極的に挑戦する企業家精神の話だ。国の経済も同じだ。そのような人々が多くいるべきだ。それでこそ躍動的な経済になる。低成長・両極化・青年失業など、韓国社会の数多くの難題が解決する。われわれ経済発展史がそうだった。挑戦する人々が次々と現れ、高速成長と分配の公平は同時に達成した。