韓経:【コラム】ウォン高、これ以上は譲れない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.02.17 11:40
輸出が前年同月比で3カ月連続で増え、最悪から抜け出す流れだ。しかし韓国ウォンが急激に値上がりしていて輸出増加傾向が弱まらないか懸念される。時差を考慮すると、下半期の景気にマイナス要因として表れる見込みだ。年初から始まったウォン高はトランプ米大統領のドル高懸念発言と関係がある。選挙の過程で公言したように米国が為替操作国を指定するという見方が強まり、該当通貨が値上がりしている。
米国が為替制裁を進めるのは、中国など対米黒字幅が大きい製造強国の通貨を高めて雇用を増やそうとするトランプ政権の避けられない選択だ。米ドルは2011年下半期以降40%近く値上がりしている。このため過去の数年間、米国経済で純輸出の「マイナス成長寄与度」幅が拡大している。1988年に米国が為替操作国指定を始めた当時もドルは値下がりした。最近、韓国と日本、台湾、中国などの通貨が同時に値上がりしたのは、こうした変化があらかじめ反映された結果と解釈される。ドル高が6年ほど続いた点を勘案すると、トランプ大統領でなくとも為替制裁が推進される可能性は高かったとみられる。これはオバマ政権が昨年5月、6カ国を為替監視対象国に指定したことにも表れている。