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【グローバルアイ】すべてTHAADが理由なのか?=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.02.04 14:08
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中国政府が輸入化粧品に対する安全管理規範を大幅に強化すると公表したのは2015年下半期のことだ。世界貿易機関(WTO)にその内容を通知してから1年間の猶予期間も設定した。それなりに透明な手続きを踏んだ。重要なのは2015年12月という時点だ。韓半島(朝鮮半島)高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備決定は翌年7月に発表された。化粧品安全管理の強化はTHAADとは全く関係がないということだ。

最近、中国の税関が一部の韓国企業の化粧品に通関不合格判定を下したのがTHAAD報復措置のように報道された。しかし該当企業も書類と内容物の不一致、防腐剤のような非適合成分含有など自ら帰責事由を認めている。摘発された19件のうち13件は知名度が低い中小企業1社に集中した。在中大使館と食品医薬品安全処は個別事例を調査した後、「THAADの報復とは見なしにくい」と発表した。にもかかわらず市場はTHAADの報復とみる一部のメディアの報道に反応した。化粧品業種全体の株価が落ちたのだ。強化された基準も問題なく通過したほとんどの企業は悔しい思いをしている。大手企業のある役員はこう語った。「THAADの実物が配備される場合は通関の強化だけでなく、不買運動が起こる可能性までも念頭に置いている。しかし今のところ中国市場での売り上げに打撃はない。むしろ国内メディアや市場の過敏な反応による株価下落で生じた被害がはるかに大きい」。

 
化粧品だけでなくTHAADの報復として取り上げられたその他の商品も事情は似ている。韓国企業の三元系バッテリー搭載電気自動車に対し事故前歴を問題視して支援対象から除外したのは、THAAD配備発表前の2016年1月のことだ。最近、韓国産の洗浄便座が通関後の事後サンプル検査で摘発された事例もTHAADとは関係がない。製品に付着する規格表示に必須事項である電流表記が抜けていたという理由だったが、該当企業はこれを修正して送り、いかなる実質的被害もなかった。被害を与えない報復措置を中国当局が敢行するはずもなく、論理的にも矛盾だ。

もちろん報復がはっきりと見える業種もある。あれほど多かった韓流スターがある時期からテレビから消えたのは、中国外務省当局者も「中国人民が制裁した」と認めた。中国人観光客は国家観光局の指針が非公式的に出た昨年10月から明確に減った。THAAD敷地提供の意向を明らかにしたロッテ系列会社に対する税務調査は誰か見ても報復性が濃厚だ。

しかし何か小さな問題が発生してもTHAADのためだとして怖気づくのは禁物だ。株価暴落など韓国企業の不必要な被害も防ぐべきだが、そのたびに国内の世論が悪化するのもよくない。何より中国が狙うのがそれだ。小説三国志で張飛は険しい表情と怒号で曹操の大軍を長坂橋で退けた。昔から中国人は戦わずして勝つことを最高とする民族だ。我々が毅然としなければ、そのような中国を相手にすることはできない。

イェ・ヨンジュン北京総局長

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