【コラム】韓国の歴史教科書、怠けた右派学者が負けた(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.19 11:17
不思議だった。大統領の弾劾を導いた「ろうそく名誉革命」のもう一つの話題だった国定歴史教科書の現場検討本に対する関心がこの程度しかないとは…。先月28日にオープンした国定教科書の公式ホームページ「正しい歴史教科書」にアクセスした国民数はこれまで7万人、閲覧回数は14万回だ。アクセス者一人当たりに2冊を見たわけだ。全国の教員が40万人、中高生は340万人、8回ろうそく集会までの参加人数が800万人という点を考えれば、アクセス者数が多い方ではない。
何が原因だろうか。教育部は電子ブックの形で教科書(中学校1・2年生の歴史と高校の韓国史)を公開し、意見提出には身分確認を義務付けた。ところで、国定教科書そのものが正当でないから見る必要もないと思ったか、閲覧にも認証が必要だと勘違いしていたのではないかと思う。だが、前向きにとらえられるのは公論の場ができたということだ。保守と進歩が競争するように討論会を開いている。保守が後れを取っている局面だ。進歩は市民団体と教育監が一丸となって国定教科書の問題点を一つひとつ批判している。2013年、ニューライトが作った検定教学社教科書事態とそっくりだ。検定の偏向性が是正され、内容も充実になったという保守の主張は説得力に欠けている。建国節をめぐる論議をはじめとした安昌浩(アン・チャンホ)先生の肩書や金弘道(キム・ホンド)の写真などに間違いが続出している。教育部を盾として右派学者同士が急いで執筆した結果だ。