【時視各角】朴大統領、愛国の勝負に出るべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.11.07 13:03
大韓民国が朴槿恵(パク・クネ)大統領を捨てる雰囲気だ。支持率はわずか5%にすぎない。2回目の謝罪の「弱者コスプレ」は通用しなかった。大統領は「決してカルト宗教にはまっていない」と述べたが、国民の目には今でも邪悪な雰囲気が漂っているように見える。「こんなことをしようと大統領になったのか…」という嘆きさえも嘲弄と軽蔑の対象だ。朴大統領は権力に対する未練を捨てられないようだが、すでに政府は崩壊の危機を迎えている。警察までが慎重になっている。ろうそく集会を鎮圧して人命被害でも発生すればそれこそ終末だ。
国民は屈辱感と背信感から朴大統領を「非好感」にして久しい。なぜ崔順実(チェ・スンシル)の周囲にはこっそりと携帯電話を録音したりCCTVを撮るなど汚ない人たちばかりなのか。我々の社会がそのようなレベルの低い人物たちに代理統治されたという羞恥心に憤怒している。国民は青瓦台(チョンワデ、大統領府)文書流出を「国基紊乱」と断罪した大統領が、なぜ崔順実にはすんなりと秘密文書を渡したのかと尋ねている。「義理」を前に出した大統領が国民の信頼を完全に裏切ったのだ。
朴大統領が自力で統治基盤を復元するのは不可能だ。「国民の幸せ、希望の新しい時代」はおろか、「ヘル朝鮮」と「弾劾・下野」のスローガンがあふれる。振り返ればこの政府は北朝鮮の失策に依存してきた。すべての人事惨事が張成沢(チャン・ソンテク)処刑と地雷挑発、統合進歩党内乱陰謀などに埋もれた。2014年4月のセウォル号沈没と2015年5月の中東呼吸器症候群(MERS)事態は政府の無能を表した大型の悪材料だった。しかし大統領の傲慢もこうした大事件に埋もれた。朴大統領の独善は昨年7月の劉承ミン(ユ・スンミン)院内代表批判から始まり、同年9月の韓国史教科書国定化で姿を現し、今年4月の総選挙の「真朴公認」でドラマを完成させた。