【社説】暴力団の恐喝を超える国政壟断の証拠=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.29 14:30
あたかもパンドラの箱を開けたようだ。光が箱の中を照らすと、闇の中にいたゴキブリが四方に飛び、不正と腐敗の実体が次々と出てきているからだ。崔順実(チェ・スンシル)氏と彼女が手足のように働かしていた側近はドジョウのようにあちこちから抜け出そうと限りなく弁解を並べている。しかし次々と表れる醜悪な国政壟断の証拠を避けることはできないだろう。
「崔順実勢力」は財団を作って企業を恐喝するだけでなく、「税務調査をする」といって企業強奪を図ったという録音まで出てきて、国民に衝撃を与えている。過去の軍事政府でもなかった恐喝と脅迫だ。相次ぐ不正は、ミル・Kスポーツ財団が800億ウォン(約74億円)を企業から脅し取ったのは氷山の一角にすぎないことを知らせる信号弾だ。
昨日知られたKスポーツ財団のロッテグループ追加恐喝は暴力団の恐喝を凌駕する。財団設立にすでに45億ウォンを寄付した状況で、追加で70億ウォンを要求したからだ。ロッテに対する捜査が本格化すると、問題になることを心配して10余日後に返したが、窮地に追い込まれた企業を目をつけて恐喝したのだ。この過程で当時の青瓦台(チョンワデ、大統領府)経済首席秘書官だった安鍾範(アン・ジョンボム)政策調整首席秘書官が財団に電話をかけ、進行状況を管理していたという証拠も出てきた。本人は否認しているが、何らかの役割をしたという疑惑は避けがたい。