韓経:【コラム】「第2の潘基文」が出てくるには
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.29 10:40
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が今年末に退任すれば、国際機関のトップを務める韓国人は林基沢(イム・ギテク)国際海事機関(IMO)事務局長の一人だけとなる。国連の慣例上、国連事務局に進出した韓国人高位職の多くが潘総長の退任と同時に退く可能性が高い。国連で韓国の地位と影響力が弱まるしかない状況だ。
潘総長と林局長は韓国が体系的に育成して国際機関のトップになったというより、個人の力と運で現在の地位に就いた側面が大きいというのが、外交関係者らの評価だ。韓国人で初めて国際機関のトップに立った故李鍾郁(イ・ジョンウク)世界保健機関(WHO)元事務局長も同じだ。
多くの先進国は実力のある人材を養成し、国際機関に進出させる体系的なシステムを備えている。来年3期目に挑戦する天野之弥・国際原子力機関(IAEA)事務局長(68)が代表的な例だ。1972年に日本外務省で公職生活を始めた天野氏は科学原子力課長、軍縮不拡散部長、IAEA日本大使などを経て2006年にIAEA理事会議長となり、2009年7月にIAEA事務局長に当選した。日本政府は天野氏が原子力分野の専門性を築けるよう体系的に支援し、事務局長選挙でも外交力を発揮したという。