【時論】韓国の学校給食が粗末にならざるをえない理由(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.27 10:09
その上、筆者が在職している地域の学校は従来月2万ウォン(約1800円)だった栄養士資格証手当てを8万3500ウォンに引き上げ、旧正月と秋夕(チュソク、中秋)に支給する名節休暇費用を年間40万ウォンから70万ウォンに引き上げるよう指示する教育庁公文書が先日入ってきた。今後どの項目にどれくらいの引き上げ通知がまた入ってくるかも分からない。給食費は生徒が出すのに、給与を含んだ各種手当ての引き上げ指針は教育庁が下す。これもまた奇異な(?)構造ではないだろうか。
だからといって学校給食従事者の実質給与が高いわけではない。いや、やっていることに対して少なすぎるという表現がぴったりだ。その理由は学校が給食スタッフを選ぶ時、高校生の子供がいない人、資格証手当てを出さずに済んで長期勤続手当てがつかない無経験者を一定期間契約職として好む傾向があるからだ。学校給食の質ほど厳しい管理が求められる部分が予算で管理されるという、人件費節約の問題が逆機能として現れたりもする。正規職と非正規職、栄養士と調理員の間の実質賃金の格差や見えない葛藤が触発されて、給食の調理過程は配食に影響を与えたりもする。
結局、毎年繰り返される学校給食問題を落ち着かせて成長期の青少年に良質でおいしい給食を提供するための核心課題は、私たち社会が給食従事者の人件費問題を解決するところにある。成長期の青少年の学校給食問題を根本から解決するだけで、将来彼らが健康な軍人、健康な会社員、そして100歳時代の私たち社会が負担しなければならない老後健康保険料を軽減するというプラスの効果として現れうる。生徒に政府や地方自治体が給食費の支援はできないことはおろか、いつまで私たちは生徒の給食費を使って学校食堂を運営しなければならないのか。