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【コラム】韓国型ロケット、開発ほどに重要なことは技術の蓄積

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.07 11:35
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宇宙ロケット技術はミサイル技術統制体制(MTCR)と先進国の戦略技術保護障壁により新興参入国の立場では自力の技術開発が避けられない分野だ。こうした状況で現在試験が進行中の韓国型ロケット3段用7トン液体エンジンに続き1段、2段用75トン液体エンジンが試験に着手してからわずか1カ月ほどの先月9日に75秒の燃焼時間に到達したという知らせは航空宇宙分野に身を置くエンジニアとして非常に鼓舞的だ。今後徐々にエンジン燃焼時間を増やし、140秒間の完全稼動と多様な環境での性能と信頼性検証を経て開発に成功することになれば韓国型ロケット開発目標達成にさらに一歩近付く転機を作ることができる。

韓国型ロケットは国家宇宙開発中長期計画により産業化と商用ロケット市場進出を目標にしている。現在ロケット先進国は低費用高効率のロケット開発に拍車をかけている。最近商用ロケットサービス市場で頭角を現わしている米国の民間宇宙船開発・サービス会社のスペースXの再使用可能なロケット開発の動きもそうで、日本が2013年に打ち上げに成功したイプシロンロケットが代表的な事例といえる。

 
こうした試みは基礎から核心技術に至るまで蓄積された技術と経験がなければ相当に難しい。今後ロケットの性能改良、信頼性と経済性確保だけでなく、世界の商用打ち上げサービス市場進出時の競争力確保のためにも開発過程でのロケット関連要素技術と核心技術蓄積は大変重要だ。

羅老(ナロ)号開発時に打ち上げ遅延を引き起こした小さなゴムガスケットは過去に米スペースシャトル・チャレンジャー号の失敗でも事故原因と分析されたことがあった。チャレンジャー号は当時右側固体ロケットブースターのゴムパッキングが低温により弾性が低下し機能できなくなり、搭乗した宇宙飛行士全員が死亡する惨事を招いた。

ロケットを構成する主要部品はエンジンのほか、推進剤タンク、配管、各種電子搭載装置などだ。羅老号に使われた部品だけで15万個に達するため、わずかな部品の機能や性能もおろそかにすることはできないということを羅老号やチャレンジャー号の事例から探すことができる。したがって石橋を叩いて渡るように韓国型ロケット開発も部品開発、製作、組み立て、性能試験などを細かく順次的に進めてこそ打ち上げ成功を担保できるだろう。

ロケット分野の新興参入国の韓国としてはあらかじめ目標にした開発日程により外形的な成果を現わすために焦るよりは、基礎体力を固めるように体系的で段階的な技術確保戦略を立てて推進することが重要だ。もし日程に追われ大規模な予算を投じても技術蓄積に失敗するならば韓国型ロケット開発以降の競争力確保計画に支障を招くことになる。また、中長期的目標である中軌道、静止軌道ロケット開発で莫大な機会費用を誘発する恐れもあるためだ。韓国型ロケットが成功裏に発射され韓国の衛星だけでなく海外打ち上げサービス市場に成功裏に進出し、国威を宣揚する日が来るよう祈る。

キム・ミョンソン韓国航空宇宙産業大田研究センター長



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