韓経:「韓国の『光公害』、世界最悪水準」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.06.13 13:20
韓国がG20国家の中で最も深刻な光公害(light pollution)を体験しているという研究結果が出た。
イタリアやドイツ、米国、イスラエルなどの国際共同研究チームは地球観測衛星が夜間に撮影した地球の写真に基づき全世界の光公害の実態を分析した研究結果を国際学術誌『サイエンス・アドバンシーズ』に10日公開した。今回公開した光公害の地図は、最も広範囲かつ精密な実態を含んでいる。
光公害というのは過度に強い光を放つ商業施設の照明や屋外照明が睡眠を妨げたり歩行者がまぶしく感じたりするなど生活に不便をあたえる現象だ。都市地域の人工照明のために光が散乱しながら夜空が明るくなって星が見えない「スカイ・グロウ(sky glow)」現象が現れたりもする。
研究陣は世界的に都市化・産業化されながら浮上した光公害の問題を調べるために夜間につけた照明の強さを衛星で観測した。人工照明がない暗い地域から夜空の一部しか見られない地域、まぶしくて夜空を最初から見られない地域まで計6段階で分けた。
これを土台に分析した結果、全世界人口の80%は人工照明に遮られて澄んだ夜空を見られないことが明らかになった。世界の人口3人に1人の割合で光公害によって星の群れである天の川を一年じゅう見ることができない状況に置かれた。
韓国は特に状況が深刻で、G20国家の中でも最悪の光公害にあっていることが明らかになった。全体人口で光公害にさらされた人口比率はG20国家の中でサウジアラビアに次いで2番目に高く、国土全体で光公害地域が占める割合はイタリアに次いで2番目に高かった。韓国国民の89.4%は都心の照明や工場の明かりのために一年じゅう夜も天の川を見られず、残りの10.6%も澄んだ夜空を見ることができなかった。国土の89.4%が光公害に苦しめられていて面積だけをみてもイタリア(90.3%)の次に深刻な水準だ。
韓国よりも先に産業化と都市化を成し遂げた米国や欧州連合(EU)も国民の99%が日常的な光公害にさらされていることが分かった。米国国民の80%が、EUは国民60%が夜空に天の川を見ることができなかった。だが米国は韓国よりも国土が広く裸眼で星を見られる地域がはるかに多くて、欧州もやはり人工照明の光の強さが相対的に弱いことが分かった。
G20を含め世界で光公害が最も深刻な国はシンガポールだった。シンガポールは国民全体が人工照明のために星を見られないと調査された。クウェート、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、イスラエル、サウジアラビア、マルタなども大多数の国民が人工照明のために星を見られなかった。これらの国はほとんどの人口が狭い地域に密集しており都市化が激しい国々と分析された。