【コラム】北朝鮮崩壊論は幻想(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.26 11:15
朴槿恵(パク・クネ)政府は3年前、信頼のプロセスで南北関係を改善するという野心を抱いてスタートした。3年が過ぎた今日、北朝鮮崩壊論が信頼のプロセスを押しのけて対北朝鮮政策の中心軸となった。朴大統領の北朝鮮崩壊論は1年間に「北は崩壊する」から「北を崩壊させる」に進化した。北朝鮮崩壊論はソ連・東欧社会主義体制が解体した1991年、金日成(キム・イルソン)主席が死去した1994年、「アラブの春」が波及した2010-2011年に続いて4回目だ。91年、94年、2010-11年には北朝鮮崩壊を期待しただけで、崩壊のための能動的な作用はしなかった。今回は違う。
北朝鮮の1月6日の4回目の核実験、2月7日の長距離ロケット発射を見た朴大統領は、開城(ケソン)工業団地閉鎖とTHAAD配備の決断を下した。朴大統領は2月16日の国会演説で、北朝鮮政権を崩壊させてしまうという趣旨の話をした。「北の政権が核開発では生存できず、むしろ体制崩壊を催促するだけだという事実を骨身に凍みるほど実感させる」。このように2014年初めの記者会見で述べた統一テバク(=bonanza、大もうけ/大当たり)と同年3月にドレスデンで宣言した韓国版「接触を通じた変化」は白紙化した。2015年8月に国防部の「創造国防」セミナーでは、金正恩(キム・ジョンウン)除去を意味するその名もぞっとするような「斬首作戦」が知らされた。